自分にぴったりの枕を見つけよう!

ライフスタイル 2022/08/31 912 views

快眠のためのキーとなる枕。眠りの専門店「マイまくら」でピローアドバイザーの今藤さんに、寝るときの正しい姿勢や枕の選び方について聞いてみました。

自分に合った枕とは?

そもそも、自分の枕が合っているかはどのように判断すればいいのか、その基準を今藤さんにきいたところ、「楽に立っている時の姿勢をそのまま再現できているか」がポイントとのこと。

「仰向けで寝た時に、例えば、やや前傾気味の姿勢の人にとっては高めの枕を選ぶと、立っている時と同じ姿勢になりますよね。普段から姿勢がとても良い人の場合は、枕はあまり高くない方がいい。この考え方が基本です。ただ、姿勢が良くても肩・背中周りの筋肉量が多い人は高めの枕が必要になったり、筋肉のつき方によっても一人一人、最適な枕は違ってきます」。

また、マットレスにどれくらい身体が沈むかによっても、枕の高さは変わるそう。「硬いマットレスだと高めの枕が必要な方も、柔らかいマットレスだと低めの枕が合うことがよくあります」と今藤さん。姿勢と、筋肉の付き方、どんなマットレスを使っているか、首のカーブを見て枕の高さが決まってくるので、色んな要素を見て選ぶ必要があります。

仰向けで眠る時の理想的な姿勢は、腰などの隙間がぴたーっと埋まった状態。寝たときに、頭、背中、お尻、ふくらはぎ、かかとなど出っ張ったところがマットレスに圧迫されると、血流が悪くなったり眠りの質が落ちてしまうので、身体の重さや圧力を全身でくまなく分散できる寝具を使いましょう。

横向きの場合は、頭のてっぺん、顎、頚椎、腰椎が1本の線が通っているように真っ直ぐになった状態が作れる枕やマットレスを選ぶことがポイント。横向きの時は肩幅の分、高さが無いと肩がつぶれてしまいストレスになってしまうので、枕は仰向けよりは高めを選びましょう。スムーズに寝返りが打てるかも大切な要素です。

首の凝りや頭痛などの不調、合わない枕が原因かも!?

合わない枕を使うと、首コリ、肩コリの他、いびきが多くなります。今藤さんによると、ほとんどの症状は首の緊張から来るとのこと。首が圧迫されることで血流が滞り、筋肉が硬くなってくると首コリにもなりますし、首は太い自律神経が通っているので、圧迫により自律神経が乱れて頭痛の原因にもなってしまうそうです。自律神経が乱れると、スムーズな入眠を促してくれる副交感神経も乱れてしまうのでなかなか寝付けなかったり、夜中に頻繁に目覚めてしまったり、不眠にも繋がりやすくなります。また、枕やマットが原因で首が凝り、冷えに繋がることも。もっとひどい場合は頭痛、不眠、眩暈などの体調が悪い状態が続く自律神経失調症を起こすこともあります。

反対に、合っている枕やマットレスを使うと呼吸がしやすくなるので、脳に酸素が行きやすくなります。また、寝返りの回数が少なくなるので、睡眠の質を向上させる効果が期待できます。寝返りは必要なものですが、実はちょっとした運動になるので、する度に少しずつ眠りが浅くなってしまうのです。

枕を選ぶポイントとは?

枕選びのポイントは大きく分けて3つ。サイズと素材、形状です。まず、サイズは寝返りを打ってもはみ出さない大きめがおすすめ。目安は横幅が60㎝あること。市販で売っているだいたいの枕は60cm以上あるのでそこはクリアできるはず。

次に素材に関しては、通気性が悪かったり洗えないものは衛生的にNG。そばがらや羽毛のような天然素材は洗えない上に、経年劣化が起きやすく、ぼろぼろと崩れてほこりになってしまうので取り扱いは少なくなっているとのこと。また、低反発のウレタンフォームも実は通気性が良くありません。手のひらで押すとゆっくり戻るのが特徴ですが、これは空気の通りが悪いから。頭や首の湿気が中にこもりやすく、また湿気で劣化しやすく、温度によって硬さが変化しやすいという特徴もあります。高反発のウレタンフォームで、通気口が開いていて湿気を拡散してくれるものもありますが、細かい高さ調整ができなくてぴったり合わせるのが難しかったり、洗えないので、そんなに長く使えないようです。

これらをふまえ、今藤さんがおすすめする素材は、「パイプ」。ストローのように空洞になっているので通気性が良く、自宅で洗濯も可能です。特にモチモチした感触のエラストマー樹脂のパイプは、一般的なポリエチレンのパイプのように動いても音がしないそう。パイプだと感触が気になるという方は、多層式で表面にわたが入っているタイプがおすすめです。

最後に、枕の形状は「仰向けで寝る時に後頭部があたる部分と首があたる部分、横向きで寝る時に頬を乗せる左右の部分、最低でも4箇所以上の高さが調整できるタイプがいいですね」と今藤さん。同じ横向きでも、左右の筋肉量の違いなどで、右だけ高くした方が良い場合もなどあります。このように、枕の高さをパイプなどの量で変えることができる、仕切りポケット付きのものは、細かい調整ができてベストですね。

枕は眠る時の重要な要素。どの枕が合っているかを最初から自分で判断するのは難しいので、困ったときは専門スタッフに相談を。睡眠の質をより高めるためにも、自分にぴったりの枕を探してみましょう。

今藤竜之介
「マイまくら」を運営する株式会社エイティー今藤の営業企画担当。睡眠・寝室環境・寝具寝装品の知識をもとにアドバイスできる「人材睡眠環境・寝具指導士」の資格を持つ。イオンモール沖縄ライカム店や、沖縄パルコシティ店で日々お客さんに寝具についてきめ細やかなアドバイスをする。

眠りの専門店マイまくら公式サイト:https://mymakura.com

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