自己肯定感インタビュー vol.03 平安座 レナさん

ライフスタイル 2021/11/26 2024 views

kenko ISLAND60号、特集「自己肯定感の育て方」に関連した全4回のインタビューシリーズ。第3回は、アパレルブランド「HENZA」のデザイナー、平安座 レナさん。抜群の存在感を放つレナさんの自己肯定感とは?お話をうかがいました。

profile・平安座 レナ(へんざ れな)
26歳で自身でデザイナーを務めるアパレルブランド「HENZA」を立ち上げる。デザイナーとしてだけでなく、クリエイティブディレクター、モデルやインフルエンサーとしても活躍。

Instagram>>> @lena_henza
online store >>> https://henza.online/

学ぶことで得られる自由を知り、人見知りから社交的に

−いきなりですが、自分自身のことは好きですか?

好きです。友達みたいな感じ。俯瞰で見る自分と、主観で見る自分がいて、いつも自分のほかにもう一人の自分がいて、それぞれが友達みたいな感覚ですね。高校生くらいの時だったと思うんですが、自分が生きている意味とかを考えて、自分と向き合うことが多かったんですね。その時に自分の先祖のことも考えて。「私」がいまここにいるのは、両親、祖父母、先祖と、いろんな人の血が混ざり合ってのことだと思うんです。そうやって生まれてきたことを自覚したので、自分のことを嫌いと思うことはないですね。自分自身ではあるけれど、一人じゃないっていう気持ちがあるというか。先祖のDNAを引き継いでいるわけだから、そういう意味も含めて自分のことは好きですね。

−先祖のことまで考えたというのはすごいですね。

うちに家系図があって、それを見たら琉球王国の王族の末裔という話が出てきて。子どもの頃からそういった話を聞いていたので、自分のルーツをたどったときに、沖縄という場所が琉球だった時代に、国を司ることに携わっていたという部分があることが、もしかしたら今の自分につながっているのかもしれません。この話は父や兄に熱心に聞かされましたね。

−どんな子どもだったんですか?

小学校まではめっちゃ人見知りでしたね。人と目を合わせたくなかったし、そっぽばっかり向いていました。お父さんとお母さんにくっついていればいいと思っていたから、友達も別に作らなくていいやって。でも実際に小学校に入って、数字やひらがな、漢字を勉強するようになったらすごく楽しくて勉強が大好きになって。自分の成長が感じられる感覚があったんだと思う。それから友達を作ることも楽しくなって、どんどん人が変わったように社交的になったかもしれない。「生きているって楽しい!」みたいな。自由を感じられたのかもしれないですね。

親に勉強しなさいと言われたことも一回もなくて。でも、一度、小学校3年生のときだったかな。夏休みの宿題をまったくしないで9月になったんですよ。それで、真っ白のままの宿題を持って学校に行ったら当たり前だけど先生に怒られて。家に持って帰って親に言ったら「あなたがやらなかったから怒られたんだよ」って。両親ともいつでも「あんたのやりたいことを自分でやりなさい。幸せに生きていければいいよ」という姿勢で、私がやることに口出しすることはないけれど、だからこそ自分の行動に責任を持つっていうことを自然と覚えたかもしれません。

やりたいことはすぐに行動。「今」を逃さない

−自己分析をした場合、自分の良いところ、悪いところについてはどうですか?

良いところは、すぐに行動するところ。自覚してなかったんですが、よくみんなに「なんでこんなに行動できるの?」ってよく聞かれるようになって、逆に「みんなしないの?」って思ったんですよ。それで「あぁ、これは自分のいいところなんだな」って気づいた感じです。正直なところ、やりたいのにできないという感覚が分からなくて、やりたいと思ったらもう行動を起こしちゃっているんですね。チャンスがあればすぐ掴まないと、今逃してしまったら次はないと思うことが多いからかもしれません。

悪いところもいっぱいありますよ。自分に負けちゃうところとか。直感的に行動しても、もっと努力が必要だったのに甘えが出て80%くらいしか頑張れなくて目標に対してやりきれなかったとかはあります。意思が中途半端になってしまった場合は、もう一度目標設定をして、例えば1ヶ月後に自分はこうなりたいというのを書いて、常に見えるところに置きますね。

−26歳で自分のブランドを立ち上げられましたが、ずっと夢として持ち続けていたのでしょうか?

母がミシンを教える免許を持っていたので、5歳くらいから教えてもらってポーチを作ったりしていましたね。中学生くらいから洋服やファッションに興味が出てきて、スカーフでトップスやスカートを作ったりし始めるうちに、ちゃんと作る仕組みを勉強したいと思うようになって、東京の文化服装学院に通いました。

もともとはニューヨークにある有名な服飾デザイナーを排出する学校に通いたいと思って、英語の勉強もしていたんですが、アメリカに行くことを両親がとても心配して、私自身も学びたいのは言語ではなく洋服だなと思ったので東京の学校に決めました。常に自分は何をやりたい、どうありたいっていうのを考えているので、学校卒業後に自分のブランドを立ち上げるのも自然の流れだったと思います。

−壁にぶつかることはありませんでしたか?

あったかもしれないけど、覚えていない(笑)。もちろんあるんですけど、すぐに次の行動をしちゃうので勢いで忘れてしまうのかも。でも、何かモヤモヤしたことがあったら紙に書き出して、なんでモヤモヤしているかを考えるんですね。どうでもいいけどって思うようなことも、とりあえず書きます。そうしないと色んなモヤモヤが蓄積されていくから。その中で、自分じゃ解決できないっていうものはペケをつけてそれでおしまい。この作業だけでスッキリするんですよ。モヤモヤしているのが、自分で解決できることなのかどうかを分別できるので、この作業で自分と対話しているのかもしれないです。

−自分はダメだなって思うことはありますか?

ダメとは思わないけど、怠けている時っていうのはありますね。そういう時は自分で自分のお尻を叩く(笑)。自分が決めて自分でやるとうのは、言ってみれば自分との約束。これは「自分のことを好きか」ということに絶対につながる部分だと思います。だからもしも一生サボり続けてしまったら、絶対に自分のことを嫌いになってしまうと思う。だってそれは自分に対して背いたことしているわけだから。周りの人に対して約束を守るのと同じように、自分に対しても約束を守ることは、自分への信頼や信用を築くことだと思うんですよね。

人生って一回きりで後戻りできないから、いつも「今だ!走れー!!」って感じ。何かをする時に、みんな「こんな風になってしまったらどうしよう」って言ったりするけど、「やってみないとそんな問題も出てこないよ!」って思います。「今やってもいないのにその問題を解決しようと思ってもできないさ!」って。「やることやるしかないっしょ!」って思いますね。

▷自己肯定感インタビュー第1回のHY 仲宗根 泉さんのインタビューはこちら
▷自己肯定感インタビュー第2回のくだか まりさんのインタビューはこちら
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