実践!コンビニでPPFCB(パーフェクトPFCバランス)
栄養 2022/03/10 8650 views
最近は加工品やお弁当などに栄養成分表示がしっかりとされているので、PFC(たんぱく質、脂質、炭水化物)バランスを意識した食生活がしやすくなっています。kenko ISLAND61号ではコンビニ商品で1日の理想的なPFCバランスのメニューを紹介しましたが、ウェブ記事では具体的な方法を紹介します。コンビニ商品のラベルに書かれた栄養素をチェックして、今日から早速、PFCバランスの取れた食生活に挑戦してみましょう。監修はkenko ISLANDの誌面でも協力いただいた、管理栄養士の田島隆次さんです。
まずは自分に必要な「P・F・C」の量を知る
PFCバランスを意識した食生活を始めるのにまず必要なのは、自分に必要な1日のPFCの量を知ること。年齢、性別、身体活動レベルを入れるだけで必要量がわかるウェブサイトを利用してみましょう。ここでは、「身体に必要な基本の栄養素「P・F・C」を知る」記事でも紹介した「ke!+san」サイトを利用してみます。
30~49歳男性、身体活動レベルがふつうの方の場合、必要なPFCの量は以下となりました。
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たんぱく質(P) 65g/1日
脂質(F) 60〜90g/1日
炭水化物(C) 337.5〜438.75g/1日
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PFCそれぞれの量は1日当たりの総量なので、1食あたりの量を知るために3で割ると以下になります。(小数点2位以下は四捨五入)
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たんぱく質(P) 21.67g/1食
脂質(F) 20〜30g/1食
炭水化物(C) 112.5〜146.23g/1食
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コンビニで商品を選ぶときは、この数字が基準となります。
実際にコンビニで商品をチョイス!
では、コンビニで実際に商品を選んでみましょう。例えば朝ごはんにスモークサーモンとクリームチーズのバゲットサンドを選んだ場合。チェックするのはラベルの以下の箇所です。
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たんぱく質 12.6g
脂質 13.8g
炭水化物 32.9g
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この時に注意したいのは、栄養素の量が「100gあたり」なのか「1包装あたり」なのかという点。この商品は「1包装あたり」と書かれているので、このバゲットサンドを一つ食べると表示の栄養素がすべて摂取できるということになります。「100gあたり」と書かれている場合は、総量を確認して、食べた分の栄養素を計算しましょう。
ちなみに、この商品を朝食にした場合、1食あたりに必要な栄養素は、たんぱく質はあと9g、脂質は6〜16g、炭水化物は80〜113gほど足りていません。この場合はヨーグルトなどを追加してもいいですし、昼食や夕食で不足分を調整してもOKです。1食ごとにパーフェクトにしなくても問題ありません。
ポイントは、不足しがちなたんぱく質と、オーバーしがちな糖質と脂質の量
管理栄養士の田島さんによると、コンビニのお弁当1つで済ませようとすると、糖質や脂質が過多になりやすいとのこと。脂質を抑えるには、揚げ物はなるべく控える。パンや麵の場合、種類やメニューによっては脂質が高くなりやすいため注意。また、コンビニでは丼ものやパスタなど単品で済ませるのではなく、主食・主菜・副菜を揃えるような定食スタイルを意識するとバランスがとりやすいです。
不足しがちなたんぱく質は、以下の食品に多く含まれています。これらが使われているメニューを意識的に選んだり、副菜やデザートなどに追加するなどで工夫するといいでしょう。
<たんぱく質が豊富な食品例>
・鮭、サーモン(20~24.5g/可食部100gあたり)
・鶏肉(胸肉、もも肉、ささみ)(25.1〜38.8g/可食部100gあたり)
・納豆(16.5g/可食部100gあたり)
・卵(12.2〜14.8g/可食部100gあたり)
・豆腐(4.3〜9.1g/可食部100gあたり)
・ヨーグルト(2.9〜4.3g/可食部100gあたり)
※たんぱく質量は食品成分データベース(https://fooddb.mext.go.jp/)より
監修していただいた田島さんより、コンビニ商品を上手に使いながらPFCバランスを整える方法についてコメントをいただきました。
「買ってすぐに食べられるコンビニ商品はとても便利です。今回、コンビニ商品を見て僕自身も驚きましたが、お弁当などだけでなく、カット野菜やフルーツ、シーフードミックスの冷凍食品など、自炊用の食材もかなり充実しています。なかなか調理しにくい魚料理が、レンジで温めるだけで出来たり、スーパーで買うと余らせてしまいがちな野菜が、サラダとしてちょうど1食分で用意できたり、お気に入りのメニューに“ちょい足し”して栄養素を補うなど、ちょっとした自炊を楽しむのもいいと思います。朝昼夜でPFCの足りない部分をどう補うかを楽しみながら、日々の食事を考えてみてもらえたらと思います。」
具体的な実践方法のまとめ
以上、PFCバランスを意識した食生活を送る具体的な方法をご紹介しました。改めてここに大まかな流れを紹介します。
①自分に必要な1食あたりの「P・F・C」の量を計算する
*手動の計算または自動計算サイトを利用
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②①で計算したPFCの量をもとに、コンビニで商品を選ぶ
*メモを取ると、その後の食事でPFCをどれだけ摂取すれば良いか分かるのでオススメ。
必要な栄養素がどんな食品に含まれているかのチェックは食品成分データベース(https://fooddb.mext.go.jp/)で。
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③1日の終わりに結果をチェック
*不足気味、オーバーしがちな栄養素を確認し、翌日の食事に役立てましょう。