カフェインとのイイ付き合い方

カラダ 2023/04/11 488 views

コーヒーや紅茶に含まれるカフェイン。とりすぎると身体に負担をかけてしまいますが、飲むタイミングや量を気をつければ、“イイ付き合い方”ができます。カフェインについて知っておきたいことを、管理栄養士の仲田孝奈さんに教えてもらいました。

クイズでカフェインについて正しい知識を得よう!

日常的に行っていることが、もしかしたら身体にとって良くない習慣になってしまっている可能性も。

クイズで確認してみましょう。以下の問題に○☓で答えてください。

①起床後、まずはコーヒーを1杯飲む
②集中したい時にカフェインをとる
③お水代わりにコーヒーを何倍も飲む
④頭痛がする時にカフェインをとる
⑤ダイエットのためにカフェインをとる

答えは以下の通りです。

①起床後、まずはコーヒーを飲む→☓
起きたばかりの身体は水分を欲している状態。カフェインには利尿作用があるので、目覚めの一杯には適していません。ただし、カフェインは脳の神経に作用して目を覚ましてくれるので、お水や麦茶などで水分補給してからコーヒーを飲むのは◎。

②集中したい時にカフェインをとる→○
カフェインには、脳や脊髄など中枢神経系を刺激する作用があるため、集中力や注意力を高めるほか、眠気を少なくする、疲労を感じにくくする働きがあります。

③お水代わりにコーヒーを何杯も飲む→☓
カフェインは、摂取すると身体へすぐに吸収されて、1時間ほどで神経伝達物質の増加による気分高揚、眠気消失、そして交感神経の刺激による基礎代謝増進などの効果が発揮されます。その持続時間は、個人差がありますがおよそ4〜6時間。短時間に続けてカフェインを摂取する、もしくは多くの量を一度にとるのは控えましょう。過剰に摂取するとめまいや立ちくらみ、心拍数の増加、興奮、震えなど健康被害をもたらすことがあります。

④頭痛がする時にカフェインをとる→☓
「頭痛がする時、コーヒーを一杯飲むと和らぐ」と聞いたことがあるかもしれません。例えば、血管が拡張しておこる偏頭痛をカフェインは緩和させる効果があると言われています。しかし、頭痛(偏頭痛)にはさまざまな症状があり、原因も異なります。場合によっては、カフェインの成分が頭痛の症状を悪化させることもあるので、頭痛がする時には、カフェインは控えた方が安心です。

⑤ダイエットのためにカフェインをとる→☓
代謝をアップさせたり脂肪を燃えやすくする効果が期待できるため、実際にダイエットサプリにもカフェインが含まれていることがあります。しかし、ダイエットのためにカフェインをとるのは、過剰摂取になる可能性が高く、身体にさまざまな不調が出るリスクがあるので気をつけなければいけません。

意識したい、カフェインの正しい摂取量

それでは、コーヒーや紅茶など、身近にある飲み物にはどれくらいのカフェインが含まれているのでしょうか?

食品中のカフェイン濃度(厚生労働省「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~」より抜粋)

例えば、毎日ドリップコーヒーを1杯飲む人を基準にしてみると、インスタントコーヒーは、カフェイン濃度が少し高くなります。コーラなどの清涼飲料水やエナジードリンクは種類によって濃度は異なりますが、カフェインが多く含まれているものだと、ドリップコーヒーの5杯分になることも。一方、ほうじ茶やウーロン茶だと、コーヒーの1/3杯分のカフェイン量になります。このように、普段飲んでいる飲み物を基準に比べてみると分かりやすいかもしれません。

世界保健機関(WHO)は、妊娠した女性に対して、1日当たりのカフェイン摂取量を、コーヒー3〜4杯分(1日)までにすることを呼びかけています。カフェインの許容量には個人差があるため、設定はされていませんが、とりすぎには十分気をつけましょう。

また、身体はカフェイン(特にエナジードリンク)の作用に慣れやすいため、自然と量が増えてしまい、過剰摂取につながってしまうことがあります。カフェインをとることが多い人は、自分の過剰摂取になっていないかを意識しながら、無理のないようにとりましょう。

監修:仲田孝奈(管理栄養士)

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